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今日のレクスト

改造! 有線ピヤホン1 の第一形態!!

はじめに、このモディファイ作業は簡単ですが、若干の手先の器用さが必要です。裁縫針に糸が通せるかどうか? そのあたりが着手可否の分かれ目だと思います。

もうひとつお断りしておくと、このモディファイは決して有線ピヤホン1のサウンドを否定しているものではありません。逆に、高い能力を評価しているからこそ、モディファイのベースモデルとして有線ピヤホン1を選定しました。車やバイクのカスタムのように、プラモデルを自分のイメージに近づけるために改造するように、有線ピヤホン1のモディファイを楽しんでいただけると嬉しいです。

自分でカスタム改造作業を行えば、より愛着が出てくるというもの。頑張った作業の結果に得られるサウンドは、私が音の専門家として太鼓判を押せる自信作。なんといっても、私のプライベート・リスニング用にモディファイしたイヤホンなのですから!

有線ピヤホン1のモディファイ完全体!

【第一形態へのモディファイ作業】

必要な工具・・・ピンセット、千枚通し(爪楊枝で代用可)

有線ピヤホン1 の音で私が気になったのは、高域の鋭さ。これは有線ピヤホン1の良いところでもあり、決して弱点ではありません。実際に私の友人(音楽関係者)はこの高域サウンドに惚れ込み、断線しても有線ピヤホン1を何度もリピ購入し続けています。

今回の場合、モディファイの目標設定が “音楽の仕事をしている私が聴いても感動できるサウンドであり、なおかつ仕事での比較試聴にも使用できる万能イヤホン” です。そのため、有線ピヤホン1の高域は、もう少し主張を無くしたいというのが本音です。

では、この高域がどこからくるものなのでしょう? この原因はチューニングの専門家として、一聴で判別できました。イヤホン本体のダクト内部にあるダストフィルターです。

このフィルター、まるで浄水器のフィルターのように、振動板から出で耳に届くまでの音を濾過しているとイメージされている方が多いことと思います。実はこの程度の遮蔽物では、音は簡単に通過してしまいます。

では、なぜ音が変化してしまうのか? それが振動モードの影響です。ここでは詳しく解説しませんが、有線ピヤホン1に純正で装着されている金属メッシュ状のフィルターは振動モードが複雑で、高域が強くなる傾向の音になりがち。もっとシンプルな振動モードのフィルターに変更すれば、高域の強さは減少します。

試しに実験してみたら、推測は見事に的中。有線ピヤホン1を聴いて「高域が強めだな~」と感じているなら、もってこいのモディファイです。

選んだフィルターは直径が4ミリと4.5ミリのものがあり、両方をヒアリングしたところ4.5ミリのほうが音質的に好印象でした。作業性の良さからも、ここは4.5ミリの一択です。1,000円程度ですので、Amazonでご購入ください。

≫ ヘッドホンボイスフィルター  (4.5mm)

有線ピヤホン1の純正フィルターを撤去した段階で、メーカー保証は受けられなくなります。とはいえ、2,000円を切る安価な有線ピヤホン1ですから、保証を捨てて音質をゲットする旅に出ようではありませんか! 保証無しの覚悟を決めたら、改造に着手しましょう。

イヤーピースは撤去しておき、イヤホン本体のみの状態にします。ダクトの蓋のような純正フィルターを千枚通しか爪楊枝でつつくようにして動かし、ピンセットで撤去します。購入した4.5mmフィルターにピンセットが付属しますが、100均程度で良いので作業性の良いピンセットを別途ご用意ください。

この作業での注意点はただひとつ。ダクト内部にゴミを落とさないこと。そもそも振動板を傷つけたら試合終了ですが、ゴミを落下させるのもご法度です。

4.5mmフィルターに付属するアルコールペーパーで、フィルターが接着する穴付近を綺麗にしておきます。粘着させる場合、何事も下地処理は重要です。

4.5mmフィルターを取り付ければ、第一形態の完成。これだけで驚くようなサウンドで有線ピヤホン1が鳴り出すので、ぜひ頑張ってみてください。

フィルターの形状違いやサイズ感に着目

このサウンドに驚いたなら、次の第2形態への改造を頑張ってみてはいかがでしょう?